タイタンの石油の海 地球の歴史 その64 土星の衛星タイタンに存在する液化天然ガスの海、クラーケン海。そして赤道に存在する石油の大砂漠について語ります
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Published 2024-03-03
All Comments (21)
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タイタンの石油をいかに持ち帰るか。この点についてコメントで補足します。 タイタンに人や機材を送り込むには、まず月、あるいは月の近くに宇宙基地が必要です。特に月の北極にあるかもしれない氷は重要ですね。氷を電気分解すると酸素が生じる。これで地球から運んできたケロシン(灯油)を燃やせばロケットは飛べる。月面での発電は鏡を利用したタービンでも良いし、太陽電池でも構いません。こういう場所でこそ太陽電池はその真価を発揮します。赤字か黒字かはともかくとして。 次の問題は帰りの燃料の調達です。液化天然ガスはタイタンで現地調達できる。必要なのはメタンを燃焼させる酸素ですね。酸素は現地の氷を電気分解すれば得られる。しかしタイタンは地球の夜明け前ぐらいの暗さなので太陽電池は使えません。おそらく原子力を利用するでしょう。でもそのためにはウランを地球から持っていく必要がある。 これなら地球で素直にウランを燃やした方が良い。 そしてそもそもタイタンと地球に荷物を下ろし、上げる過程で膨大なエネルギーを必要とします。これを解決する手段が軌道エレベーターですが、これは大きい。静止軌道からケーブルを下ろすので、半分の長さが3万6000kmになる。ちなみにタイタンでは静止軌道がどうやら7万km上空にあるので、さらに巨大なものが必要です。 軌道エレベーターの簡易版であるロータベータなら長さ8500kmにまで簡略化できる。しかし建造物としてはやはり巨大ですね。動画で述べた、燃料を輸送するための燃料が9倍も必要と言うこともあって、タイタンから燃料を持ち帰るのは現実的ではない、という結論になります。 そしてこれは、宇宙から資源を持ち帰ることが経済的に無意味、ということを示唆しています。宇宙文明は太陽系内でも成り立たない、ということでもありますね。
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太陽・地球の重力を振り切るのに必要なエネルギーを坂道の傾斜で表現する手法が直感的にわかりやすくて感動しました。
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13:28 この重力の説明図 画期的にわかりやすいですねwwww
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太古代の生物に関する動画が少ないので、すごく次回も楽しみにしています。
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代替エネルギー確保の失敗によって飢餓や争乱で総人口が激減するでしょうから 草文明には移行せず江戸時代の始め頃の生活様式に戻ってそのまま細々とした暮らしを続けていくのでは?と思っています
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北村さまのお声が、聴きやすく戻ってよかったです。そして木星様のことを「くん」付けで呼ぶのが素敵
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構成が面白いですね‼️😃
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ほんとクッソ勉強になる動画👍
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声がいい。
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100年後は核融合炉か高速増殖炉かの二択になってそう。
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以前のコメント返し、ありがとうございました。 やはり草文明ですか... でもやはり核融合が実現できたらいいですね。
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おもしろい!わかりやすい!聴きやすい!
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近頃あまり聞かなくなった核燃料サイクルこそが依然として人類の希望なんですね
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土星のタイタンまで資源を取りに行くゾー そこへ行くためには技術革新が必要 技術革新の結果タイタンのメタンは必要なくなった とか、ありそう。 ま、地球自体まだまだ謎に包まれた存在でこれからどうひっくり返るのか本当のところ全然わかってない。 科学者が語ってるのは結局今まで知りえた範囲で予測してるので未知の発見や技術革新までは予想できないんですよね。
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凄く分かりやすい解説でしたよ‼️
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楽しみだなぁ〜 草文明❗ コレが本当の持続可能社会だと思う。
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ボク草だぁ~い好き!
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グラス・シビリゼーション (Grass Civilization)、いい響きですね。
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北村さんの此の一連の作品、楽しく拝見していますが、 穏やかな話しぶりが偶に眠気を誘いましてね。 遥か昔…50年前、高校時代午後一の化学の授業を思い出しましたよ♪
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今現在が地球の文明の技術力の頂点の状態かもしれない SFとかアニメの超技術の未来は来ないのか